スリングの認知度と見られ方
今朝もまた、昨日の料理教室について書きます。
続きといいましても料理のことではなく(・・・料理についても書きたいことはあります。やはりベテラン主婦の方々が集まっていらしたので、皆さん、それぞれが違う手法や考え方によって日々の料理をなさっていることもよく分かり、勉強になりました)、料理教室後のお茶会などでスリングのことも話題に上がっていましたので、書いておこうと思います。
そういえば、昨日の料理教室では、料理中は見事なほど雑談もなく、全員が目の前の料理のことに集中していました。それもまた新鮮でした。誰一人として雑談をしないで目の前の作業をどのようにやっていこうか話し合っているのですから、さながら合宿中の自炊にも似て見えました。
そんな緊迫した(とは言い過ぎかな!?)3時間半でしたが、一人だけ子連れでスリングをしていたこともあり、数名の方から声をかけてもらいました。
「かわいそうにね~」←これは、2人の方から言われました。(参加者は全部で20名ぐらいでした。)
幸い、同じグループの7人の方からは、「寝てるのね」や「気持ち良さそうね」などの声かけでしたので、それ以上の会話も必要ありませんでした。ニコッと笑顔で返事をする、もしくは「ありがとうございます」だけで済みました。
よく講習会でも話すのですが、ここ山口でなくとも東京でも関西でも、自分の知らないものに対して、もしくはちょっとした見方だけで「それって苦しくないの?」←これだと興味があっての声かけなので、まだ良いのですが・・・。「虐待みたいじゃないか」や「大丈夫なの?」と言ってくる人もいらっしゃるようでして。
それが身内だったり親だったりすると、ちょっとショックだったりします。
ですが、それが現実だと思います。
事実、私もスリングで育てられた訳ではないので、そこに入って育つことがどういうことなのかは実感を持って話すことは出来ません。
ただ、うちの長男やスリング仲間の子供たちが、自分の気持ちをちゃんと話せるようになった今、スリングがいかに心地良い場所だったのかをたまに話してくれます。照れながらも「入りたい」と言って来る時は、私ばかりでなく夫も彼を入れてみます。ですが多くの場合、すぐにまた出たがるんですけどね。そんな彼を見ると、あの時に見せてくれていた心地良い顔は、こういうことだったのだなと嬉しくなります。
なので、道ですれ違った方や身近な方が「大丈夫なの?」と声をかけていらしたら、子供の安心しきった顔を見せてあげて下さい。それが答えだと思います。(もちろん、正しい使い方をしていることが前提ですが)言葉がまだ話せない彼らの気持ちは、表情や動きで十分に判断できるはずなので、日頃からよく観察してみて下さいね。
私も初めてスリングに息子を入れた時には、あまりにも静かにしているので、何度も息をしているかどうか手をかざした覚えがあります。
さて話を戻しますね。
昨日の料理教室では、そういったネガティブな言葉をかけてこられる方もおられましたが、一方で、「いいわね~。私も使ってみたかったなぁ」とか「スリングの講習会もあるらしいから行ってみたらいいわよ(・・・えっと~私がやっています)」と明るく声をかけて来て下さった方も沢山おられました。
名前そのものをまだ知られていないことも多いので、昨日のように「スリング」と言ってもらえただけでも嬉しかったです。年齢問わず、「スリリング」と言われることも珍しくありません。
思い起こせば、昨年11月20日にスリング講習会をスタートしまして(グーグースリングの販売代理は12月から)、これまで延べ345人のママさんがご参加くださいました。ありがとうございます
なので1年前に比べたら、幾分、スリング・ユーザーさんも増えて認知度も上がってきたかと思いますが、まだまだメジャーには程遠いかなと。それは昨日のようなご意見をお持ちの方に出逢うと、そう思い知らされます。
もしかしたら、スリングがどんなにメジャーになっても、前述のような見方をする人はゼロにはならないかもしれません。それでも使っているママさんたちが気持ち良く自信を持って使えるような子育てツールになってくれたらと願っています。
それはユーザーさんたちばかりでなく周囲の方々にも理解してもらう必要がありますので、声をかけられたら、そのときは喜んでお話させてもらおうと思っています。同じ子育てママさんでも全くスリングに興味がないという人もありますので、「かわいそうね~」でも何でもまずは興味を持って声をかけてもらえたことに、感謝です♪
そうそ、月曜日の講習会でもママさんと一緒にいらしていたお母様が「苦しそうじゃない?」と心配そうに、抱っこされている姿を見てはおっしゃっていました。ママさん(娘さん)はすぐに、「この世代の人ってこう言うんですよね」と言葉を添えられていましたが、「世代ではないと思いますよ~」と、私はご本人様を前にして即答しちゃいました(笑) 私もかつてそう思ったこともありましたが、違うと思います。
「新人類」と言われた世代の私も、かつて世代でひとくくりにされていましたが、世代ではなく個人の見方・見られ方によりけりだと思います。ただ「新人類」で片付けられてラッキーだったこともあります
この時もいつものごとく、「お孫さんの顔を見てください」とだけ言いました。あれこれ理屈を並べ立てなければ通じない相手の時もありますが(←そういった理論武装が必要というユーザーさんがおられましたらお知らせ下さい)、お母様でしたらお顔の表情を見てもらうだけで十分だと思い、その後も抱き方を変えたりする度に「どうですか?」と、お孫さんの顔を覗き込んでもらいました。
これからも認知度ばかりでなく正しい使い方も広めていきたいと思っておりますので、どうぞ引き続き、よろしくお願いいたします。
----------------------------------------------------------------------------------------------------
写真は、先月の講習会でもお伝えした「スリング内授乳」で、左から右にチェンジしたときの様子です。モデルは、身長80cmの息子です。おっぱいチェンジの仕方について問い合わせがあったので撮ってみました。肩の布を少し腕側にずらすのもポイントです。足が出ているのは身長があるからですが、1歳未満のお子さんであれば足は出ないと思います。また出ていても間違いではありません。