さくともの、のたりのたり日記

ベビースリングを広めるのが目的で始めたブログですが食べ歩きや雑貨屋めぐり~ウチ食・うち呑みなどの備忘録に移行中。

ユーモアのすすめ 福田繁雄大回顧展

こちらで、先日の「初めて広島」、完結です。 広島県立美術館、表通りからだと、ちょっと分かりにくい(?)場所にありました。 入館料は、1,100円(前売り900円)だと思っていたのですが、美術館に行く前に、iPhoneが誘導してくれた、デオデオ地下1階のプレイガイドにて、ペアチケット1,500円を購入することが出来、ひとり750円で入ることが出来ました♪ ラッキーでしたicon01 目的は、JAGDA 東北復興支援チャリティ やさしいハンカチ展を観るためでもあったのですが、館内に入ると、それが展示されていることを知っている係員の方がおられなくて、友人と、一瞬、間違えたかと思った程でした・・・事前にHPで何度も確認していましたがface07 結局、企画展の最終スペースの販売場所で、わずか28点あっただけでしたが、あるにはありました。 福岡の586点には遠く及ばない数でしたが、それでもようやくハンカチ展を実施に観ることが出来て満足でした(・・・壁に画びょうで突き刺してあるだけで、見栄えはしませんでしたが)。 さて、2009年1月11日に、くも膜下出血のため、76歳で亡くなられたグラフィックデザイナー・福田繁雄氏の巡回展、想像していた以上のボリュームで、これまた大満足でしたicon12   入ってスグの所の3点は、自由に撮影OKとのことでしたので、早速、パチリ。トリックアートです。 こちらの作品は、フォークyナイフ、スプーンなどが総計848本も使われていて、ライトを当てる場所をボタンにより替えることが出来、ちょうどバイクの陰が見えるようにライトを付けてから、パチリ。 会場内には、こういったユーモアたっぷりの作品が多く展示されていたので、小さいお子さん連れの方も多く、老若男女が、おしゃべりにも花を咲かせながら、あちこちを観て回っていました。 意外だったのが、平面アート210点ばかりでなく、立体アートも100点以上もあり、その中には子どもが生まれたのをキッカケに制作されたという積み木もありました。ちょうど前日に、ギャラリー・ナカノさんでたっぷり組み木を観たところでしたので、余計に惹きこまれましたface05 山口の美術館ではまずあり得ないね~と友人と、大変、驚きました。たまたま展示物がトリックアートだったからというのもあるかもしれませんが、それにしても子連れに対して寛容な広島県立美術館を羨ましく思いました。 山口県立美術館なんて(萩の方は、そうでもないですが)、全く騒いでもいないのに、静かにスリングに入れているだけなのに、それでも近寄って来て何か言われたり、ピリピリした視線を受けることが多く、なんだかな~っとよく思います。 確かに、騒いで他の方の迷惑になるようなのは宜しくないですが、何も起きてないのに(山口県立美術館は)あの対応なので、よっぽど子連れに対して悪い印象を持たれているんだろうなぁと・・・。 さて、館内に入って来た時には急いでいて気付いていなかった、モナリザの巨大ポスターや、「希望を持たなくなったキリン」や「速く走りたいと願った牛」もまた、福田繁雄氏の作品でした。 ちょうど修学旅行生でしょうか?小学生ぐらいの子どもたちも沢山、来ていました。 鑑賞後は急ぎ、パン屋さん2軒(エフェさん、ドリアンさん)に向かうつもりでしたが、とても素敵な美術館だったので、ミュージアム・ショップや中庭も、遠目にですが、眺めました。寒桜も満開でしたicon12 ミュージアムショップと中庭の間からは美味しそうな珈琲の香りもしていましたが、さすがに、そちらにはもう立ち寄りませんでした。 そうそ、駐車場は、美術館の地下1階にありますが、高さ1.7m以下という制限がありましたので、美術館の横にある「縮景園(浅野の大庭園)」の駐車場に止めました。 美術館と同じく、1時間300円。その後30分ごとに100円でした。 この日、美術館から持ち帰った福田繁雄氏のポストカードとステッカーです。ステッカーは、東日本大震災への募金をすると無料でもらえるというもので、箱に手を突っ込むと、たまたま1986年の作品「ポール・ランド:Aデザイナーズ・ア-ト」が当たりました。犬と水玉がキュートです♪ ネジの足が二股になっているポストカードは、今回の回顧展の2番目あたりに展示されていた「環境汚染」シリーズのひとつです。 今回の展示の中で、私の中に一番強く残っているもの・・・それは、環境汚染により奇形化してしまった工業製品たち。 かつて中学か高校の美術の教科書にも出ていて、その時にはタイトルも確認しないまま、ただ強烈にインパクトだけが残っていました。 今回はタイトルを知った上で、針の片方が短くてキャップ部分に届かない安全ピンや、刃が三本あるハサミ、取っ手が内側に付いているコップなど、自分の中に深く突き刺さって来るものがありました。 放射能汚染による突然変異や遺伝異常・・・想像したくないですが、十数年後・・・もしかしたら子どもたちより更に先の子孫に表出して来るかもしれないという恐怖を彷彿とさせる作品でした。 平面ばかりでなく立体としても表現されていたので、よりリアルに、ユーモア以前の産物として考えさせられました。 ・・・単なるユーモアとして、非現実のものとして眺められる作品であり続けて欲しいと思いました。 こちらの大回顧展は、3月31日(土)まで開催中です。会期中は無休。 その後は、高崎市美術館(4月14日~6月24日)、札幌芸術の森美術館(7月14日~9月2日)と巡回するようです。   広島県立美術館の前は、三重県立美術館、川崎市市民ミュージアムいわき市立美術館を巡回していました。)