さくともの、のたりのたり日記

ベビースリングを広めるのが目的で始めたブログですが食べ歩きや雑貨屋めぐり~ウチ食・うち呑みなどの備忘録に移行中。

子どもの病気(2012年)

先週、2年ぶりに防府市主催の小児科の先生の講演会に行って来ました。

こちらでブログを始めたのが1年ちょっと前なので、前回の時(2年前)の備忘録は非公開のブログに書きとめていたのですが、その時のタイトルは、「小児科医の本音」と書いていましたicon47icon10 

講演会で配られた資料も数字が少し書き換えられているだけで同じ内容でしたが、資料のタイトルは少し異なっていて、当時のは「子供がかかりやすい病気」でした。

スケジュール帳はアナログ派ですが、日記などは電子化するのが私には向いているようです。検索しやすいので。

さて、ここからは毎度のことながら、備忘録です。

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まず、子どもが入院する順位から。

1位. 嘔吐  

2位. 咳・喘息  

3位. 発熱 ・・・防府(人口12万人)であれば、5万人に1人ぐらい

・嘔吐のある時は、水分は少しずつ与えて、履くときには食べさせない。水分がとれないようであれば、入院。吐かないポイントは、食べさせないということ。「自分ならどうする?」と考えましょう。

「食べてくれると安心」という親の心を満たすためのことをするのは宜しくない。

同様に、下痢の時にも自分が食べないようなもの(例えば、牛乳)を子どもが欲しがるからといって与えない。

・咳は、どんなに激しくしていても起きなければ大丈夫。

・発熱のことを「熱が出た」と捉えることが多いが、そうではなくて、「(病気と闘うために自ら)熱を出している」ということを認識しましょう。ヒエピタシートもまた、親の不安(心理的要因)をなくすためのものであり、薬ではない。←参加されているママさんからご質問があったので、この話が出ました。

・発疹は動物の模様と同じで、あくまでも病気の手がかりに過ぎない(治療する必要はない)。

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・Hibと肺炎球菌の予防接種については、2年前(Hibと肺炎球菌の有料接種がスタートする直前)とは異なり無料なので、積極的に受けましょうとのことだった。

これは私が質問しました。先生が2年前の時とは違う状況(無料化されたこと、途中で死亡事故との関連があるとのことで一旦中止されたこと)を経てどのように答えられるのか気になっていました。 

ちなみに2年前の時には1回7,000円(×3=2,1000)もするので無理に受ける必要がないというニュアンスのことをおっしゃっていました。「日本ほど予防接種に関して後進国なところはない」とも言われていました。

確かにそうなのですが、予防接種を無料だからどんどん受けましょう~というのにも少し違和感がicon102年前の話を聞いて (予約したものの中止されたこともあり) 私は息子たちにいずれの予防接種も受けさせませんでした。それを伝えると先生は「今からでも受けたらどうですか?」とおっしゃいましたが、発症リスクの高い年齢(3歳)を2人とも過ぎようとしているので、今後も受けないつもりです。

ただ、Hib (ヒブ)や肺炎球菌の予防接種を受けることにより98%の突然死がなくなるそうなので、医者の立場からいえば、やはり無料なので受けましょう~ということになるのでしょうね。

1歳になるまでに受ける予防接種がこれまでより更に多くなり(プラス6回分)、通院が増えますねicon11

・ポリオについては、ここ防府でも不活化ワクチンが今年の秋頃から始まるのでは!? ともいわれているが、生ワクチンを飲んでいる子どもとも交わる可能性がある場合は、不活化ワクチンを待たずに、現状の生ワクチンを受けるべき。生ワクチンを受けている園児の便からはその成分が出て来るので、そこから感染する恐れもあるため。

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・発熱した場合、39度を超えてから解熱剤を使ってあげましょう。ただ機嫌が悪ければ、38度5分ぐらいからでも。子どもの場合、38度5分までは微熱、37度5分までは、ほぼ平熱と捉える。

生後3ヶ月未満の場合は、皮下熱(ひかねつ)を下げるために室温程度の水で湿らせたタオルで体を拭いてあげるというのも効果的。

発熱は病原菌に対する体の戦いなので、その熱を無理に下げることは出来れば避けたいところだが、子どもの体力も消耗するので、解熱剤を使用する際は、6時間の間隔を開けて。

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突発性発疹と麻疹(はしか)の一番大きな違いは、突発性の場合は、熱が下がってから発疹。麻疹の場合は、熱が上がり切ってから発疹。

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溶連菌感染症は、発病後3週間目に検尿して、腎炎のチェック。後遺症としてリウマチ熱となる場合もあり。

溶連菌感染症の症状として、発熱・咽頭発熱・いちご舌・発疹があるものの、これら4つが揃って出ることはまず殆どない。

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水疱瘡(みずぼうそう)は、発症8日目ごろに全て、かさぶたになってから登園OK。潜伏期はおよそ14日。

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・夏かぜには、プール熱咽頭結膜熱;いんとうけつまくねつ)、ヘルパンギーナ手足口病の3つがある。いずれも何回もかかる可能性あり。

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・熱性けいれんは、教科書では、10~20人にひとりとあるが、実際には、それよりももっと割合が少ない。

・大抵の場合、けいれんは5分以内に治まることが多い(90%が15分以内)ので、その5分の間は黙って観ておく。といっても受信しなくても良いという意味ではない。ただ慌てて救急車を呼ぶ必要はないということ。そういった意味でも「けいれん止め」は本人よりも、そばにいる家族の気持ちを落ち着かせるためのものだったりする。

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・感染菌は大きく分けて3つ。

ウィルス・・・核だけでカラダ(細胞)を持たない。電子顕微鏡でなければ見えない。例えば、RSウィルス、インフルエンザ(いま流行しているのは、A香港型)。抗ウィルス薬として、タミフル水疱瘡のアシクロビルがあるものの、殆どが抗生物質が効かないもの。

マイコプラズマ(バイ菌)・・・ウィルス程度の小さな病原体だが、ウィルスと異なり増殖するために生きた細胞を必要としない(偏

性細胞外寄生菌)。一部の抗生物質が有効なことから、細菌に分類されるが、細菌の特徴である細胞壁を持たない。

細菌(バイ菌)・・・核もカラダもあり、顕微鏡で見える大きさ。抗生物質を飲まないと治らない。例えば、Hib、肺炎球菌など。

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・嘔吐が1日5回以上であれば、6時間は食べさせない(昨年までは12時間となっていました)。水分のみ摂るようにする。

・歩いたり、お座りできていれば、通常、3回までの嘔吐であれば心配は要らない。

・経口(けいこう)輸液は、じわりじわりと胃にしみこませるように飲ませてあげる。

・薄めたお茶やミルク、ポカリスエットはNa (ナトリウム)が低いので、塩分補給のために、3時間に一度、うどん、またはお味噌汁のお汁を半量、飲ませましょう。

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・下痢止め薬は、下痢が1日2回となれば中止しても良い。薬よりもお腹の状態を優先させる。

・下痢の時は、水分と腸液(カリウム)も失われる。

・嘔吐時と同じく、自分なら何を食べるかを考えましょう。例えば、牛乳、いちご、プリンなどは自分だと食べない筈なのに、子どもには与えているケースが多い。水分補給も嘔吐のとき同様、塩分補給も忘れずに。

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・鼻水が透明の時には、アレルギー性鼻炎。青ばなの時には、鼻かぜ、副鼻腔(びこう)炎、咽頭炎

ただ例外として、インフルエンザの時には、透明の鼻水も出る。

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・ゼーゼー(気管支)の治療について

気管支を拡げる薬・・・ベラチン、ホクナリンテープ

去痰剤・・・・・・・・・・・ムコダイン

抗アレルギー剤・・・・オノン、キプレス

気管支拡張剤の吸入

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・3つのアレルギーについて

鼻:花粉、ハウスダスト、ダニ → 透明の鼻水、鼻づまり (ザジテン、エバステル

気管:冷気、乾燥、ほこり、気圧 → 咳、ゼーゼー (オノン、キプレス

皮膚:食物、ダニ、ハウスダスト → 湿疹、かゆみ (セルテクト)

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上記のこと以外にも、先日の次男のタミフル服用のタイミングについても質問してみました。

すると、「インフルエンザも風邪と同じウイルスで抗生剤は効かないので、放っておいても治った可能性があります。なのでタミフルのお陰かどうかも・・・。実際のところ、5日間タミフルを服用しても治らないケースもあるので、タミフルを飲めば~とは言えないでしょうね」とのご回答でした。なるほど~hutaba

昨年はちょうど予定が入っていて行くことが出来なかったのですが、来年もまた都合があえば参加したいと思っています。

無料の託児付きですので、防府市在住の子育て中のママさんは、ぜひ♪

毎年、年明けの市広報にて定員20名ぐらいで募集されます。ちなみに、こちらの講演会は4年目なのだとか。私にとっては、かつてのかかり医の先生ですが、通院していた頃でもその場では聞けないような内容を講演会では聞けるので貴重な機会となっていました。

(引越しを機に、かかりつけ医を替えました。やはり家から近い&事前予約制が、一番ですのでicon12